【マンダレー共同】ミャンマー中部マンダレー近郊を震源とする大地震で、軍事政権は31日、死者が2056人、負傷者は3900人を超えたと明らかにした。28日発生の地震は日本時間31日午後3時20分ごろ、不明者の生存率が著しく下がるとされる「発生後72時間」が経過した。多数の不明者が倒壊した建物の下敷きになっているとみられ、死者数はさらに増える恐れがある。
21年2月のクーデターで国際的孤立を深めた軍政は、国際社会に異例の支援を要請し、不明者の救出を急いでいる。民主派や少数民族武装勢力との内戦で統治能力が弱体化しており、地震被害の全容は見えていない。林芳正官房長官は31日の記者会見で、日本人2人が負傷し、1人と連絡が取れずにいると説明した。
救助活動は重機などの機材不足で難航している。マンダレーや近郊では家屋や店舗、銀行などが全半壊し、甚大な被害が出た。
タイのバンコクでは警察などがビル倒壊現場で行方不明の作業員らの捜索を続けた。救急当局によると、タイの死者は18人、行方不明者は約80人。