岐阜県揖斐郡大野町は、通勤通学や地域の足として利用された旧名鉄谷汲線と揖斐線の廃線跡を、自転車と歩行者の専用道路(自歩道)などとして活用する取り組みを進めている。既に1キロほどを自歩道にしたが、2024年度に町内の全区間計約10キロを取得し、整備を加速させる。県内では歩道に転用された例が少なく、空き地となっている廃線跡もある中で、両線は再び地域に親しまれる「第二の人生」を歩み始めている。
「歩きやすくて安全。何よりも風が気持ちいい」。暖かな日差しに包まれた専用道で、長男(6)と散歩をしていた岐阜市の40代女性が明るい表情で話した。女性は町出身で、...