有珠山噴火から25年となり、北海道洞爺湖町で開かれたパネルディスカッション=31日午後

 北海道の有珠山は31日、前回の噴火から25年を迎えた。ふもとの洞爺湖町は噴火があった午後1時7分に合わせてサイレンを鳴らし、住民に避難行動の確認を促した。次の噴火への備えを語り合うパネルディスカッションも開かれ、高齢者や外国人の避難に向けた態勢づくりなどの課題が提起された。

 議論には前回噴火時から調査を続けてきた北海道大の宇井忠英名誉教授や札幌管区気象台の谷口正実火山対策調整官らが参加。事前避難で死傷者を出さなかった前回を振り返った上で、介助が必要な高齢者や言語の壁があるインバウンド(訪日客)を安全に避難させる方策の必要性を訴えた。