【オタワ共同】カナダで28日、下院解散に伴う総選挙が投開票された。主要メディアによると、カーニー首相率いる中道左派の与党自由党が第1党となり、政権を維持することが確実になった。カナダ併合論や関税圧力を掲げるトランプ米大統領への対応が焦点となり、自由党は強硬姿勢を訴えて勝利。支持率で一時20ポイント以上あった中道右派の最大野党、保守党との差を逆転した。
カナダでは物価高や住宅不足で、今年初めまで自由党の支持率は低迷していた。だがトランプ氏がカナダを米国の51番目の州にすべきだなどと主張すると、党の評価が急上昇。トルドー前首相辞任による刷新感も奏功し、カーニー氏は就任直後の3月下旬に解散総選挙を決断した。
人口を反映した小選挙区の見直しで2021年の前回選から5議席増え、343議席を争った。登録有権者約2850万人のうち推定で過去最高の約730万人が期日前に投票した。