石川県庁で記者会見する馳浩知事=28日午前
 この日完成した、昨年9月の能登半島豪雨被災者向けの木造2階建て仮設住宅=28日午後、輪島市釜屋谷町

 石川県は28日、昨年9月の能登半島の豪雨で被災した住民向けの仮設住宅286戸が全て完成したと明らかにした。昨年元日の能登半島地震被災者向けの仮設6882戸は昨年12月に完成しており、能登10市町計7168戸の整備を完了した。地震発生から間もなく1年3カ月。被災自治体は、恒久的な住まい確保と復興まちづくりに向けた取り組みを加速させる。

 避難所に身を寄せる住民は3月25日時点で、豪雨被災者が石川県輪島市で73人、地震被災者は輪島市と羽咋市で計11人。輪島市などによると、仮設住宅などへの入居が進み、自治体が開設する避難所は4月13日に閉鎖する予定としている。

 県は、輪島市や珠洲市など9市町で計3千戸程度の災害公営住宅を建設する見通しも公表した。県のホームページで、建設予定地別に入居までの工程表を公開する。記者会見した馳浩知事は「今日を区切りとして、復興は第2ステージに入るという認識だ」と語った。

 豪雨被災者向け仮設は、輪島市で52戸が28日に完成した。入居者へ順次、鍵を引き渡す。