リニア中央新幹線の南アルプストンネル工事による水資源への影響などを議論する専門部会=11日、静岡県庁

 JR東海がリニア中央新幹線品川-名古屋間の2027年開業断念を表明してから29日で1年となった。南アルプストンネル静岡工区の着手に反対し続けていた静岡県では知事が交代し、水資源対策などの協議は進んだが、着工時期は見通せない。岐阜県の工事現場周辺では湧水や地盤沈下が発生。住民から不安の声も出ており、JRは新たな難題への対応に追われている。

 「丹念な対話により建設的な方向で解決案が練られている」

 3月11日、静岡県庁で開かれた静岡工区の工事での環境影響などを...