岐阜県海津市は、南濃町志津新田で建設が進む東海環状自動車道「海津スマートインターチェンジ(IC、仮称)」付近で新しい工業団地の整備を計画している。自治体による事前の大規模な造成や区画の設定を伴わず、企業を誘致する区域ごとに土地開発業者に造成を担ってもらう官民連携方式を採用。今夏から開発業者などに参画を呼びかける。
「岐阜新聞デジタル クーポン」始めました!対象店舗はこちら2021年に完成した南濃町の駒野工業団地への企業誘致が昨年完了したことから、市が次の工業団地の整備を検討していた。新たな候補地は同スマートICから南東に約1キロの立地にある南濃町戸田の39・5ヘクタールの広大な農地。住居はなく、現在は地権者への説明会や水質や地盤を調べるボーリング調査が進められている。
市は同スマートICから候補地へのアクセス道路の整備や農地の規制解除の手続きなどを担当し、開発業者に用地買収から造成を担ってもらう。大規模造成による自治体の費用負担が少なく、誘致開始までの期間が短縮できることが見込まれ、他県でもIC付近で同じ方式を採用するケースがあるという。
候補地はあらかじめ区画を定めないため、企業は必要な広さの用地を取得できるほか、同スマートICへのアクセスが良く、水源が利用できる点が強み。一方で、事前に造成せず企業が進出を検討する際にイメージがつかみにくい点もあるため、市の担当者は「立地の良さなどこの場所ならではのメリットをPRしていきたい」と話している。
海津スマートICを含む養老IC(養老郡養老町)-いなべIC(三重県いなべ市)間の開通時期は未定。