【ワシントン共同】トランプ米政権が関税交渉の相手国に、中国製品の迂回輸出の制限を要求することを検討していると米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)電子版が15日、報じた。中国経済を孤立させる狙いで、要求に応えた国には関税引き下げなどで対応するという。16日(日本時間17日)の赤沢亮正経済再生担当相とベセント米財務長官との交渉で議題になる可能性がある。
赤沢氏は日本時間16日午前、羽田空港から米首都ワシントンに向けて出発。米側が対日貿易赤字の象徴と見なす自動車をはじめ、農業や為替など幅広い分野で協議を行うとみられる。
日本の自動車の安全基準など、米側が非関税障壁だと批判する分野も議題になる可能性がある。日本が輸出で有利になる円安の是正や、農産品の市場開放に向けて米側が圧力を強めるとの見方もある。
赤沢氏は出発前に空港で記者団の取材に応じ「何が一番国益に資するのか、何が一番効果的なのかを考え抜き、国益を守る交渉を行いたい」と述べた。