南北に長い岐阜県を桜前線が北上しています。美濃太田駅(美濃加茂市)と北濃駅(郡上市)の72・1キロを結ぶ長良川鉄道の沿線には、桜の見どころがたくさん。列車に乗っていると桜前線の北上を実感できます。郡上市内で一部区間の廃止の方向性が固まった長良川鉄道。廃止が取り沙汰されている区間では、近い将来に桜と鉄道の共演が見られなくなることが濃厚。桜の見どころを探してきました。(岐阜新聞デジタル独自記事です)


4月8日午前、関駅から列車に乗り込み終点の北濃駅を目指します。
関駅では桜は散り始めていましたが、まだ見ごろでした。昨年春に登場した最新車両のナガラ602が、ホームの桜の木の下に止まっていました。
関駅ホームの桜は、夜間にライトアップされています。長良川鉄道によると、ライトアップは加茂野、富加、美濃市の各駅でも、桜が散るまで行う予定ということです。

やってきた列車は関駅10時18分発の北濃駅行き。普通の列車ですが、「ゆら~り眺めて清流列車」として、長良川の鉄橋など途中の景勝地で徐行運転する列車です。
平日の昼間ですが、1両編成の車内は観光客でいっぱい。座席が空くまで立つことにします。

関駅から2駅先の関下有知駅は、線路際に桜の木が並びます。沿線にはカメラを構えた人が多くいました。
美濃市駅を出て梅山駅を過ぎると、車窓には長良川や国道156号が映ります。至る所に見頃を迎えた桜と、カメラを構えた人の姿があります。



湯の洞温泉口駅や大矢駅、相生駅など盛りの桜が次々に登場します。確か関駅では散り始めていました。桜前線は順調に長良川鉄道沿線を北上しているようです。

郡上八幡駅で多くの人が降り、座ることができました。とは言っても、座席は大半が埋まっています。停車時間は4分ほど。ホームに降りると、咲き始めた桜を見ることができました。
郡上八幡駅から北では、桜はほとんど咲いていませんでした。桜が咲けばきれいに見えそうなところを探すことにします。...