【ロンドン共同】デンマーク自治領グリーンランドの議会選で第1党となったデモクラティット党が28日、他の3党と連立政権樹立で合意した。地元メディアが同日報じた。グリーンランド領有を狙うトランプ米大統領の圧力に対抗するため結束し「自分たちの将来は自分で決める」との政権運営方針を発表した。
エーエデ自治政府首相が政権ナンバー2の財務相となり、デモクラティット党のニールセン党首に首相を引き継ぐ。ニールセン氏は同日の記者会見で「グリーンランドにとって重要な日だ。外からの圧力に立ち向かうため、各党が意見の違いを乗り越えなくてはならない」と決意を表明した。
デンマークからの独立を巡っては実現を急がず、住民の意向に沿って進める方針。
連立政権が全31議席中23議席を占めることになり、ニールセン氏は「人口の75%が団結するのと同じことだ」と強調した。ただ親米色が濃く、早期の独立を目標とする第2党のナレラック党との対立は避けられず、ニールセン氏が目指していた「議会の一致団結」はかなわなかった。