ボクシングの年間表彰式でベルトを受け取り笑顔を見せる袴田巌さんの姉、ひで子さん=31日、東京都内のホテル

 1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪となった元プロボクサーの袴田巌さん(89)の姉、ひで子さん(92)が31日、東京都文京区のホテルで開催されたボクシングの年間表彰式に出席し、無罪確定までの長い闘いをたたえるチャンピオンベルトを日本ボクシングコミッション(JBC)から受け取った。

 拘禁症状が残る袴田さんは欠席。ひで子さんは「皆さまの応援のおかげで巌が助かっております。ありがとうございます」とボクシング界の支援に感謝。ベルトを見つめ「いいお土産になった。巌はボクシングしか知らない。どんくさかったが、一生懸命でしたよ」としみじみと話した。

 スーパーバンタム級世界主要4団体統一王者の井上尚弥(大橋)らと記念撮影も行った。支援活動に参加したフライ級2団体王者の寺地拳四朗(BMB)は「長い間、精神的にも大変な闘いをされた。本当に強いなと思う」と話した。

 また、ジムの会長らで構成する日本プロボクシング協会の袴田巌支援委員会も特別表彰された。