6月に役員を改選する日本オリンピック委員会(JOC)の新たな会長候補として、前日本サッカー協会(JFA)会長の田嶋幸三氏(67)が浮上していることが28日、複数の関係者への取材で分かった。今後の手続きを経て正式に就任すれば、JFA会長経験者で初となる。長期療養中の山下泰裕会長(67)は、任期満了で退任する。
関係者によると、28日の役員候補者選考委員会で新体制について協議した。新たな理事は、同委員会の案を受けて6月の評議員会で承認され、会長などの役職は理事の互選で決める。任期は2年。
田嶋氏は2007年にJOC理事に就任し、常務理事や副会長を歴任。21年に退任した。東京五輪・パラリンピック組織委員会でも理事を務めた。昨年、4期8年担ったJFA会長を退いた。
山下氏は1984年ロサンゼルス五輪の柔道男子無差別級金メダリスト。竹田恒和前JOC会長の後を継ぎ、2019年に就任した。3期目に入った23年10月末に頸椎を損傷した後は公の場に姿を見せておらず、JOCによるとリハビリを続けている。日本バスケットボール協会会長でもある三屋裕子副会長が、山下氏の代行を務めている。