経営再建中の自動車部品大手マレリホールディングス(さいたま市)を巡り、銀行団が借入金の一部となる180億円の返済を3月末から1カ月猶予したことが31日、分かった。日産自動車や欧米大手ステランティスといった主要取引先の業績低迷で資金難が続いているため。もともとの返済期限は24年12月末で、またも延期となった。
借入金は総額約6500億円。債権者にはドイツ銀行のほか、みずほ銀行など国内金融機関が名を連ねている。マレリは銀行団に対して追加融資も求めているが、合意には至っていない。
マレリは前身が日産系列だったカルソニックカンセイで、自動車のエンジン関連や照明などの部品を手がける。