28日、ミャンマー中部で起きた地震により倒壊したタイ・バンコクの建物近くで、負傷者を搬送する救急隊員ら(ロイター=共同)

 【バンコク共同】地震の強い揺れの直後に、バンコク中心部で建設中だった高層ビルが一瞬で崩れ去った。白い煙が周囲を埋め尽くす。「逃げろ逃げろ、ビルが崩れた」。28日午後にミャンマーとタイを襲った地震による惨事。バンコク市民らは悲鳴を上げて逃げ惑った。消防当局者は「死者数は増える恐れが強い」と言葉少なに語った。

 地元メディアによると、崩落したビルは34階建てで、骨格部分は完成に近い状態。敷地では約300人が作業していたという。

 バンコクで強い揺れを感じたのは午後1時半(日本時間同3時半)ごろ。ビルの22階にある共同通信バンコク支局ではゆっくりした横揺れが30秒以上続き、「ガチャンガチャン」とビルがきしむ不気味な音がした。

 震源に近いミャンマー中部マンダレーなどでは、傾いた建物や倒壊した建物の映像が数多く交流サイト(SNS)に投稿された。