東京都府中市の社会福祉法人「清陽会」は、市職員OBの元副理事長を中心に、障害福祉サービス報酬の架空請求や私的流用など約9700万円の不正経理があったとする調査報告書を31日までに公表した。同法人では元副理事長らによる知的障害者への虐待が約10年間、続いていた。23年に市の特別監査を受け、改善報告を求められていた。
同法人は元副理事長に私的流用分の返還を求める訴訟を既に起こしており、今後も追加で損害賠償を請求する考え。府中警察署にも相談しているという。
同法人は再発防止策として、理事や職員に対する法令順守の研修、利用者家族や外部委員を加えた話し合いの場の設置などを挙げている。