アルメニア共和国のニコル・パシニャン首相(ロイター=共同)

 【モスクワ共同】タス通信によると、アルメニアの議会は26日、欧州連合(EU)への加盟交渉開始に関する法案を賛成多数で採択した。アルメニアはロシアが主導し旧ソ連5カ国でつくるユーラシア経済同盟(EAEU)の加盟国。ロシアのプーチン政権はEUとEAEUの同時加盟は不可能だと主張し、けん制している。

 親欧米のパシニャン首相は、ロシア主導の軍事同盟、集団安全保障条約機構(CSTO)からの脱退も示唆し、ロシアに依存しない国際関係構築を模索している。パシニャン氏は、EU加盟方針の決定には国民投票が必要になるとの考えを示している。

 アルメニアは、隣国アゼルバイジャンとの領土紛争でロシアから軍事援助を受けられなかったことなどからロシア離れの立場を加速させている。