築150年以上の建物を改修した複合施設「CASA stella」=同所
イサム・ノグチがデザインした和紙照明「AKARI」のギャラリー=岐阜市玉井町、「CASA stella」

 NPO法人ORGAN(岐阜市)は同市玉井町の築150年以上の「松井邸」を改修し、岐阜和傘や岐阜提灯(ちょうちん)の小売店などが入る複合施設「CASA stella(カーサ・ステラ)」を29日に開店する。28日、報道陣に施設が公開された。

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 松井邸は江戸時代から東濃地方にあった旅籠(はたご)を1891年の濃尾地震後に同所に移築。所有する川星の松井芳樹代表から同法人が賃借し、吹き抜けの土間や黒しっくい塗りの壁など伝統的な造りを生かして改修した。

 施設には同市湊町にあった岐阜和傘の専門店や着物レンタル店、岐阜提灯の展示販売店が拡張移転する。今回、新しく彫刻家イサム・ノグチがデザインした和紙照明「AKARI(あかり)」作品を常設するギャラリーが設けられたほか、飲食店として冷やしたぬきそばが名物の「冷したぬき天国」が新規出店する。

 また、岐阜和傘の歴史や職人、製作工程などを解説する写真や映像、イラストを展示する。店長を務める同法人の河口郁美さんは「口頭説明ではイメージしにくい背景も伝えやすくなる」と話し、増加する国内外からの岐阜和傘の視察団受け入れも拡充する。