フィリピン南部ダバオの山岳トンネル貫通式で、ボノアン公共事業道路相(中央左)らと鏡開きをする中野国交相(同右)=28日(共同)

 【ダバオ共同】フィリピン南部ダバオで28日、日本が円借款で支援するフィリピン初の本格的な山岳トンネルの貫通式が行われた。中野洋昌国土交通相が式典で演説。「設計に日本の技術基準を適用するなど日本企業の先進的な知見と技術力を生かし、フィリピンへの技術移転を促した」と意義を強調した。

 トンネルは渋滞緩和を図るバイパス道路工事の一環。市の南北の移動時間を約50分短縮する計画だ。

 トンネルは片側2車線で全長約2240メートル、事業費は約82億ペソ(約200億円)。フィリピンはこれまで発破工法による硬質地盤の道路トンネルしかなく、約300メートルが最長だった。