暴力パワハラなどの相談件数

 日本スポーツ協会は16日、2024年度に暴力、パワハラなどの相談窓口に536件の相談が寄せられたと発表した。統計を開始した14年度以降では最多で、23年度を51件上回った。日本スポ協はハラスメントに対する意識の高まりや、窓口の認知度向上などが要因だと分析。依然として不適切行為が減らない現状も浮き彫りになった。

 被害者の内訳は小学生が48%で最も多く、中学生が18%、高校生が12%。声を上げづらい子どもが被害者になるケースが目立った。相談者は保護者が63%、本人が17%。

 相談内容の割合は暴言が増加傾向で、最多の41%に上った。暴力は13%。具体的には「ばか、あほ」といった暴言や、頭をたたくなどの暴力の相談があった。指導者による選手の差別や、チームの退団強要の相談が増えているという。

 22年7月に開設した子ども向けの相談窓口には、24年度は61件の相談があり、23年度の約1・3倍となった。アクセス方法はウェブ98%、電話2%。