【ワシントン共同】米国有数の知日派で、日本の集団的自衛権行使による同盟強化を訴えたリチャード・アーミテージ元国務副長官が13日、肺塞栓症のため死去した。79歳だった。アーミテージさんのコンサルティング会社が発表した。
2000年、ジョセフ・ナイ元国防次官補と共同議長を務めた超党派グループで、日本の集団的自衛権行使などを提案した「アーミテージ報告書」を発表し、日米で大きな注目を浴びた。
共和党の安全保障政策の重鎮で、一貫して日本の防衛面における役割拡大を訴え続けた。
1945年、東部マサチューセッツ州ボストン生まれ。67年に海軍兵学校を卒業。海軍勤務などを経て、83〜89年にレーガン、ブッシュ両共和党政権で国際安全保障問題担当の国防次官補を務めた。
99年に超党派の安保専門家らによる報告書「北朝鮮への包括的なアプローチ」を座長として発表。2001〜05年にブッシュ共和党政権で国務副長官を務め、米中枢同時テロ後のイラク戦争を巡る混乱収拾や在日米軍再編問題に取り組んだ。