6日投開票された秋田県知事選で、自民党の国会議員や立憲民主、公明両党などが相乗りした候補が敗れたことを受け、与野党からは既成政党の支持離れを懸念する声が上がった。自民幹部は最近の地方選結果を踏まえ、有権者が刷新を求めているとみて「夏の参院選に影響するかもしれない」と不安視した。立民の小川淳也幹事長は「地方組織が支持した候補が勝てなかったことは残念だ」と述べた。

 自民の閣僚経験者は取材に対し、知事選で保守分裂となったため組織力が分散したとの見方を示した。「参院選へしこりを残した」と語った。

 自民幹部は、既成政党の支援に頼らない候補が躍進した昨年の東京都知事選を例に「既存政治を厳しく見る有権者が刷新感のある候補に流れている」と指摘。物価高やトランプ米政権による関税措置への対策で結果を出す必要があると強調した。

 小川氏は取材に「地域にはそれぞれの事情があるのでよく結果を分析したい」と述べた。立民関係者は「既成政党の相乗りという見え方が良くなかった」と振り返った。