任期満了に伴う秋田市長選は6日投開票され、無所属新人の元秋田県議沼谷純氏(52)=立民推薦=が、5選を目指した現職穂積志氏(68)=公明推薦=を破り初当選した。市によると、秋田市長選で新人候補が現職を破るのは1971年以来54年ぶり。投票率は前回を7・80ポイント上回る60・39%。
4期16年にわたる穂積市政の継続か転換かが大きな争点の一つとなった。
沼谷氏は、歯止めのかからない少子高齢化や若者の流出といった課題を挙げ「停滞から前進へ」と市政の変革をアピール。子育て世代をはじめ、幅広い層に支持を広げた。
事務所で支援者らの拍手に包まれた沼谷氏は「高いハードルの挑戦だったが、市民一人一人の思いで成し遂げられた」と語った。
穂積氏は自民党、社民党の後押しも受け組織戦を展開。まちづくりや災害対策などの実績を強調したが及ばなかった。
4年前の前回市長選では、沼谷、穂積両氏に新人1人を加えた3氏が争い、穂積氏が次点の沼谷氏に8千票超の差をつけて4選を果たしていた。