【ダバオ共同】太平洋戦争の敗戦から80年を迎える中、フィリピン南部ミンダナオ島ダバオに残された日系2世の大城アンヘリタさん(86)が2日、念願の日本国籍回復をようやく認められたとの説明を受けた。日本人として訪日し、親族に会いたいと訴え、感涙にむせんだ。日本人の父は戦後、米軍により沖縄県に強制送還され、既に死亡した。

 那覇家裁が3月14日付の審判で、父系の血統を採用する当時の国籍法により出生時に日本国籍を取得していたと認定し、日本の役所で戸籍を新たに作る「就籍」を許可した。日系人会職員が2日、ダバオの自宅を訪れ、審判について説明した。

 アンヘリタさんは「どう言えばいいか分からないほどうれしい。私は自分が日本人だと信じてきた」と目を潤ませた。「長い年月がかかった。残された人生はわずかだが、私が日本人だと子孫に伝えられることに感謝している」と語った。

 日本の親族については何も知らないが「私も大城家の一員だと認めてもらいたいと願っている」と呼びかけた。