中国チベット自治区ニンチー市巴宜区中学校で整列する生徒たち=31日(共同)
 一部メディアに公開された、中国チベット自治区ニンチー市巴宜区中学校のチベット語の授業=31日(共同)

 【ニンチー(中国チベット自治区)共同】中国政府は31日、チベット自治区ニンチー市の巴宜区中学校に共同通信を含む一部内外メディアを入れ、チベット語の授業や生徒の寄宿舎を公開した。中国政府が寄宿学校を強制するなど漢族への同化措置を進め、チベット族独自の言語や文化、宗教を消し去ろうとしているという米国などの主張を否定する狙いがある。

 同校の生徒数は約1200人で、チベット族が90%以上を占める。教室では民族の伝統衣装に身を包んだ教師が黒板にチベット文字を走り書きし、生徒たちに音読させたり問題に答えさせたりしていた。女子生徒(14)は「歴史や古い物語が多いチベット語の授業が好きだ」と話した。