【ローマ共同】イタリア政府は28日、アドリア海を挟んだ隣国アルバニアに設置した移民・難民の一時収容施設について、難民申請の却下が決まった移民らを出身国などに送還する「拠点」として利用することを可能にする法令を閣議決定した。
政府は地中海で救助した移民らをこの施設に収容し、難民申請の審査中に留め置く計画だったが、裁判所が認めず、施設は事実上の稼働停止に追い込まれている。
隣国での移民の収容を目玉政策に掲げるメローニ政権に痛手となっており、施設の早期利用再開を目指す狙いがある。
施設は昨秋から稼働。これまでに三グループが施設に到着したが、裁判所は収容を認めず、いずれもイタリアに移送された。