福岡県宮若市の市立小1年だった男子児童(10)が2021年度中に担任教諭から給食を大幅に減らされたなどとして、両親と共に計165万円の損害賠償を市と県に求めた訴訟は福岡地裁(日景聡裁判長)で28日、和解が成立した。市側が謝罪し、解決金20万円を支払う。原告側が記者会見し、明らかにした。地裁が和解を勧告していた。
原告側によると、和解条項には、市側が担任の一連の行為が児童の成長、発達に与える影響を踏まえて不適切な点があったと認めるとともに、再発防止に努めることも盛り込まれた。
母親は会見で「思いをくんでくれてとても感謝している」と話し、学校現場と市側が連携して指導に当たるよう求めた。
訴状によると、担任は男児が宿題をしていないとしてご飯やおかずを半分以下に減らし続け、同級生の前で「この子はまだ幼稚園児」と言ったり、母親に根拠なく特別支援学校への転校を促したりした。
市教育委員会は取材に「具体的な内容は全て答えを差し控える」とした。県は和解の対象から外れ、訴訟は終結した。