【サンパウロ共同】ブラジル最高裁は26日、2023年のルラ政権発足を阻止するためクーデターを計画した罪などで起訴されたボルソナロ前大統領や側近ら計8人に対する裁判を開始すると決定した。地元メディアによると年内に判決が言い渡される可能性がある。
トランプ米大統領を慕うボルソナロ被告は過激な発言から「ブラジルのトランプ」と呼ばれた。第2次トランプ政権発足を追い風に、26年の大統領選出馬に意欲を示すが、有罪になれば立候補が難しくなる。被告は26日、首都ブラジリアで記者会見し、検察の主張に「根拠はない」と訴え、自身の関与を否定した。
被告は19年から大統領を務め、再選を目指した22年の大統領選でルラ大統領に敗北。23年、敗北を認めない被告の支持者約4千人が大統領府、連邦議会、最高裁を襲撃した。
検察は襲撃の背後にルラ氏暗殺を含むクーデター計画があったとして今年2月に起訴。最高裁は起訴を受理するかどうか審理していた。8人には被告の「右腕」とされたトレス元法相やブラガネット元国防相も含まれる。