ウクライナの首都キーウで、ロシアによる攻撃で死傷者が出た場所を訪れたゼレンスキー大統領=25日(ゲッティ=共同)

 【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、ロシアが5月9日の対ドイツ戦勝80年の記念日に合わせて8日から72時間の停戦を一方的に宣言したことについて「新たなまやかしだ」と述べ、ウクライナに同調を求めるロシアを一蹴した。数日間ではなく、完全な停戦が必要だと重ねて訴えた。

 ゼレンスキー氏は、ロシアは世界を操作し、米国を欺こうとしていると非難。停戦は戦勝記念日のパレードを平穏に実施するのが目的だと指摘し「私たちはパレードではなく、人命を重視している」と強調した。

 少なくとも30日間の完全かつ無条件の即時停戦が必要だと主張。5月8日まで待つ理由もないと表明した。

 ウクライナのシビハ外相もX(旧ツイッター)で「ロシアが真に平和を望むのであれば、直ちに停戦しなければならない」と訴えた。

 ロシア大統領府によると、プーチン大統領はモスクワ時間の8日午前0時(日本時間同午前6時)から11日午前0時まで72時間の停戦を決めた。