21日に死去したローマ教皇フランシスコの教え子で、上智大神学部教授のホアン・アイダル神父(60)が26日までに共同通信の取材に応じ、教皇就任後もつつましやかな振る舞いを続け「人を大事にする魅力のある人だった」と故人をしのんだ。カトリックの長年の伝統や習慣に新風を吹き込むなど「改革を起こした」とたたえ、改革路線が引き継がれることに期待を示した。
教皇は2013年の就任まで、故郷の南米アルゼンチンで聖職者として活動。神学校で教壇に立つこともあった。アルゼンチン出身のアイダル神父は、1985年から通算4年間、神学校などで指導を受け、自身の来日後も訪問や手紙などを通して「父のような存在」の教皇と親交を深めた。
アイダル神父によると、教皇は「この世には、目の前で倒れている人を助ける人と、知らん顔をする人の2種類しかいない」との考えで「小さい人(弱者)」の声に耳を傾けるよう教え子らに説いた。
同性婚に比較的寛容な姿勢を示し、教皇庁で女性の登用にも尽力するなど「世界に大きな希望を与えた」とした。(共同)