【ワシントン共同】ベセント米財務長官は14日、石破茂首相がトランプ政権の関税措置を受けた日米交渉で、性急に妥協しないとの姿勢を示したことに関して問われ「通常、最初に取引をまとめる人が最良の条件を得る」と述べた。米ブルームバーグテレビのインタビューで語った。ベセント氏は日米交渉の米側の担当者。石破氏をけん制し、早期の交渉成立を意図した発言とみられる。
ベセント氏は、16日に日米交渉を行うことも明らかにした。関税交渉については「同盟国は有利になる」と説明。日本以外の国も含む交渉全般では、関税率よりも非関税障壁の方が難航する可能性があると見通した。
石破氏は14日の衆院予算委員会で、対米交渉について「どんどん妥協して、早く交渉をまとめれば良いとの考え方には立っていない」と述べた。トランプ大統領の発言の意図など「これ以上ないほど精緻に分析して臨みたい」とも強調し、態勢を整える構えを示した。