列車の向きを変える転車台を撮影するツアー客。左は「ロンギヌスの槍」=8日、浜松市
 立ち入り禁止の看板の先に見える「ロンギヌスの槍」(奥中央)=8日、浜松市

 人気アニメ映画「シン・エヴァンゲリオン劇場版」のモデル地になった天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅(浜松市)で、車両基地へ不法侵入する迷惑行為が相次いでいることが9日、同社への取材で分かった。ファンの聖地となっているが、担当者は「危険なので、絶対にやめてほしい」と呼びかける。

 車両基地には、作品の中で重要な役割を果たす「ロンギヌスの槍」の高さ約3・6メートルのモニュメントが設置されている。全国でも珍しい、列車の向きを変える「転車台」もあり、エヴァのラッピング車両がゆっくりと回転する様子が見られる。

 見学するには有料ツアーへの参加が必要となる。「立ち入り禁止」の看板があるにもかかわらず、不法侵入して写真を撮影するなどの迷惑行為が後を絶たない。同社は警察への相談に加え、防犯カメラの設置や立ち入り禁止区域に線を引くなどの対策を検討している。

 20日からは、浜松市内で新たなエヴァとの観光連携事業が始まる。同社の担当者は「基地内は列車も走行しており、とても危険だ。ぜひツアーに申し込んでほしい」と語った。