1954年4月撮影の、唯一確認されている「正ちゃん」の写真(「ふるさとの思い出 写真集 明治大正昭和 岐阜」国書刊行会刊より)
「正ちゃん」について証言する松田悠八さん(右)、璋絹たよりさん(中央)=岐阜市日ノ出町、無印良品柳ケ瀬店

 伝説の「正(しょう)ちゃん」を探せ-。戦後の柳ケ瀬の記憶をたどるトークショーが、岐阜市日ノ出町の無印良品柳ケ瀬店内の交流スペース「本のひみつ基地」で開かれた。小説家松田悠八さん(85)ら当時を知る人々の証言を基に、知られざる「正ちゃん」の正体を浮かび上がらせた。

 「正ちゃん」は1950年代から60年代半ばにかけて、柳ケ瀬を中心に市内各所に出没した女装の男性。和服を羽織り髪を結んで...