【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザの戦闘は7日、2023年10月の開始から1年半を迎えた。自治政府統計局やガザ保健当局によると、イスラエル軍の攻撃で少なくとも約3万9千人の子どもが片方の親を亡くし、うち約1万7千人は孤児となった。食料不足などの人道危機も長期化し、戦闘開始以降、52人の子どもが栄養失調で死亡したという。
イスラエルは今年3月2日以降、ガザへの支援物資搬入や電力供給を順次停止し、人道危機は悪化の一途をたどっている。保健当局幹部は「食料搬入が認められなければ栄養失調による死者はさらに増える」と訴えた。国連児童基金(ユニセフ)によると、イスラエル軍の攻撃や度重なる退避通告により、子どもの精神的ケアの支援も縮小を余儀なくされている。
1月に発効した停戦合意は、3月18日にイスラエル軍が大規模攻撃を再開し事実上崩壊した。イスラエル軍は暫定的な停戦延長と人質解放を要求し、イスラム組織ハマスへの軍事圧力を強化。ガザ各地で地上侵攻を拡大している。