イタリア訪問中のチャールズ英国王(右)とカミラ王妃=8日、ローマ(Aaron Chown/PA通信=共同)

 【ロンドン共同】英国のチャールズ国王(76)とカミラ王妃(77)の結婚から9日で20年となった。国民は故ダイアナ元妃との三角関係を巡る醜聞を忘れておらず、王妃に対する評価はいまだに二分されている。一方、故エリザベス女王のように国民との交流に力を入れ続ける国王は一定の好感度を保っている。

 今月初め、ロンドン中心部のバッキンガム宮殿前は観光客や市民でにぎわっていた。国王の在宅を示す王旗がはためいている。ツアー中のガイド、シャジュさん(52)は「過去は過去。夫妻は頑張っている」ときっぱり。通りかかった教育関係者の女性(56)は「王妃を応援している。このまま慈善活動に力を入れてほしい」と笑った。

 王室の活動に励む王妃への国民の忌避感は薄れつつあるが、調査会社ユーガブが2月に実施したアンケートでは、好感を持つ回答者は45%にとどまり、批判的だった43%との差はわずかだった。

 ダイアナ元妃は1996年に国王と離婚し、97年に交通事故死した。