2005年3月限りで廃線となった名鉄美濃町線。関市の白金駅から岐阜市の下芥見駅付近は、国道156号とは離れたところを通っていました。最末期は岐阜市と関市を結ぶ路面電車だった美濃町線ですが、一般的な路面電車のイメージとは異なる区間も多くありました。線路が道路端を通っていた区間は、今も当時の雰囲気を残していました。<岐阜新聞デジタル独自記事です>

白金駅跡にはホームが残る。線路部分は太陽光発電施設になっていた=2025年3月、関市下白金
白金駅の先に残る線路跡=2025年3月、関市下白金

 白金駅は、ホームは残るものの、線路部分は太陽光発電施設となっていました。

 岐阜市方面に向かって進むと、踏切や線路跡がくっきり残っていました。左に急カーブしながら築堤を登ると津保川。このあたりが関市と岐阜市の境です。

2005年3月31日付の岐阜新聞夕刊。美濃町線津保川の鉄橋の写真が1面トップに掲載されていた
津保川に架かっていた鉄橋の跡は見つけられなかった=2025年3月、岐阜市芥見大退

 電車が走っていた頃は、津保川の鉄橋は撮影地の一つでした。廃線当日、2005年3月31日付の岐阜新聞夕刊は、津保川の鉄橋での写真が1面トップを飾っていました。これから20年。鉄橋の跡は見つけられませんでした。

白金-上芥見駅間の線路跡。左から右奥方向に線路が通っていた=2025年3月、岐阜市芥見大退
美濃町線の線路は、右の道路の左側を通っていた=2025年3月、岐阜市芥見大退

 津保川の左岸に渡った美濃町線跡。線路跡には太陽光発電施設が続きます。さらにしばらく進むと、道路と道路に挟まれた長細い空き地が現れました。...