陸上自衛隊湯布院駐屯地(大分県由布市)で30日、第8地対艦ミサイル連隊の編成完結式が開かれた。同隊の発足で、射程百数十キロの12式地対艦誘導弾を運用するミサイル連隊7個の整備計画が完成した。将来的に、相手国領域内の攻撃に使う射程約千キロの12式能力向上型を配備する可能性もある。
午後0時半ごろ、訓練場に並べられたミサイルの発射機9基の前に隊員が整列。本田太郎防衛副大臣が「南西地域の防衛体制を一層強化し、わが国の抑止力を高める」と訓示した。連隊は300人規模。
同駐屯地には南西方面のミサイル部隊の司令部が置かれている。隣接する大分市では、長射程ミサイルを保管するとみられる大型弾薬庫の建設も進んでおり、大分県は、南西方面における陸自のミサイル運用の中枢となっている。
12式能力向上型の配備先について、陸自は「検討中」としているが、南西方面の防衛力強化を優先する必要があるとして、九州への先行配備が取りざたされている。