岡山市南区と愛媛県今治市の山林火災で、今治市は29日も見回りを続けた。延焼は阻止できているが残り火があるとみられ、上空から熱源を探索しながら散水し、岡山に続く鎮圧を目指す。

 今治市では、山肌の煙はほぼなくなり、洗濯物を外に干したり、買い物をしたりする住民の姿が見られた。愛犬の散歩をしていた女性(70)は「避難指示が出ていたが、犬がいるので自宅にいた。火事が落ち着いてきたようでよかった」と話した。

 今治市によると、温度を感知するカメラを搭載したドローンで現場を上空から調査し、28日に4カ所程度の熱源を確認。集中的に消火活動を実施している。

 両県の火災は23日に発生が確認された。焼損面積は今治市と愛媛県西条市で計440ヘクタール超、岡山市南区と岡山県玉野市で計約560ヘクタール。今治市では住宅と空き家、倉庫など21棟が焼損し、岡山市では6棟が焼けた。避難指示は今治市の2地区、計333世帯611人に出ている。西条市と岡山市、玉野市は全て解除された。火災の原因は明らかになっていない。