「業界最大手」とうたい、前身の会社時代に運営していた障害者向けグループホーム(GH)で文書の捏造などが明らかになった「アニスピHD(エイチディー)」(東京)の藤田英明社長(49)が、責任を取って辞任する意向であることが8日、関係者への取材で分かった。
辞任の時期は「問題の収束後、社内体制の整備状況を踏まえて判断する」としている。同社は取材に対し「ほかの関連会社、団体の代表職も全て辞任する」と答えた。
同社はフランチャイズでGHを全国に展開。加盟企業が運営するGHは今年1月現在、370カ所ある。
関係者によると、藤田氏は今月5日に開いた加盟企業向け説明会で辞意を表明。文書捏造などの問題について「会社が急激に成長する中で、ガバナンス(組織統治)やコンプライアンス(法令順守)の面で根本的な対策を打ってこなかった。私がつくった経営管理体制や組織風土が原因だ」と述べ、陳謝した。
今後は同社からの業務委託という形で、加盟企業の経営を支援する社員の育成に当たるという。