退役を前に最終とみられる飛行で離陸するC1初号機=14日午後2時56分、各務原市内
最終とみられる飛行で岐阜基地上空旋回するC1初号機=14日午後3時51分、各務原市内
退役を前に最終とみられる飛行で離陸するC1初号機=14日午後2時56分、各務原市内
最終とみられる飛行で岐阜基地上空を旋回するC1初号機=14日午後3時50分、各務原市内
退最終とみられる飛行を終えて放水のアーチで出迎えられるC1初号機=14日午後4時、各務原市内

 1970年に初飛行した航空自衛隊の国産輸送機「C1」が本年度末で全機引退する。初号機「001」を運用してきた岐阜県各務原市の岐阜基地で14日、最終とみられる飛行があり、詰めかけたファンが名残を惜しんだ。

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 C1は日本航空機製造と防衛庁技術研究本部(当時)が開発。川崎重工業岐阜工場などが製造を担い、計31機が生産された。ジェット化による高速性や短距離離着陸性能に優れたが、老朽化で国産の新型輸送機「C2」への転換が進んでいた。

 岐阜基地の飛行開発実験団所属の初号機は各務原で初飛行し、部隊使用に向けた試験が行われたほか、1983年からは試作エンジンなどをテストする飛行試験機として運用。銀の塗色から「銀ちゃん」の愛称で親しまれた。

 午後3時前に離陸したC1は、1時間ほど飛行した後で再び基地上空に姿を見せ、銀翼を振って別れを告げた。駐機するC2の前を過ぎてエプロンに着くと、待ち受けた消防車2台が放水のアーチで出迎えた。

 後継のC2は2016年度に開発が完了し、航続距離が約4倍、搭載重量は約3倍に向上。美保基地(鳥取県)などで運用されている。

(堀尚人)