2000年3月、営団地下鉄(現東京メトロ)日比谷線中目黒―恵比寿間で電車が脱線し乗客5人が死亡、64人が重軽傷を負った事故から8日で25年となった。犠牲者の追悼と再発防止を誓い、東京メトロの山村明義社長ら幹部が東京都目黒区の現場近くの慰霊碑に献花し、黙とうした。
献花後、取材に応じた山村社長は「この日この場所に立つと事故に遭われた方の無念や悔しさがひしひしと伝わってくる」と語り「安全性の向上は鉄道事業者の最大の使命だ」と強調。事故後に入社した社員が約7割になっており「教訓を伝えていくことが大切」と話した。
事故は00年3月8日午前9時1分ごろ発生。中目黒方向に向かっていた電車の最後尾の8両目がカーブで脱線し、反対側を走る電車と衝突した。鉄道の安全対策への注目が高まり、01年に現在の運輸安全委員会の前身に当たる組織が発足した。