みちのく記念病院=森県八戸市

 青森県八戸市の「みちのく記念病院」で2023年、入院患者間の殺人事件を隠蔽する目的で虚偽の死亡診断書を遺族に渡すなどしたとして、青森地検は7日、犯人隠避罪で当時の院長石山隆容疑者(61)と、殺害された患者の主治医で、弟の哲容疑者(60)を起訴した。捜査関係者によると、隆被告は「殺人事件が起きたことを知らない」、哲被告は「関与していない」と捜査段階で供述し、否認していた。

 また、県と市は病院に立ち入り検査した結果、医師の勤務状況などが不適切だとして医療法に基づき改善勧告したと発表した。

 起訴状によると23年3月12〜13日、入院中の男=殺人罪で懲役17年が確定=が、同室の男性=当時(73)=に暴行を加え殺害したのを知りながら、共謀して警察署に届け出ず、死因を「肺炎」とする虚偽の死亡診断書を遺族に渡した上、男を閉鎖病棟に入院させ、事件を隠したとしている。