長崎で被爆しながらも生き残った柿の木の苗木が29日、能登半島地震で被災した石川県輪島市の重蔵神社に、復興と平和の願いを込めて植えられた。実施した「時の蘇生・柿の木プロジェクト」代表の宮島達男さん(68)は「しっかりと根付いて、子どもと一緒に元気に育ってほしい」と語った。
小雨の中、境内に地域の子ども約10人が集まり、シャベルを使って80センチほどの苗木を植えた。神社の禰宜、能門亜由子さんは「原爆の悲劇と同じように、能登の災害の伝承も今後必要になる。地域の子どもに、柿の木を通じて平和と防災の大切さを伝えていきたい」と話した。