地震で倒壊したミャンマー・マンダレーの建物=8日(ゲッティ=共同)

 【マンダレー共同】ミャンマーで3月に起きたマグニチュード(M)7・7の大地震から4月28日で1カ月。軍事政権によると、これまでに国内で3769人が死亡、5106人が負傷した。行方不明者は107人。隣国タイの首都バンコクで建設中ビルが倒壊した現場では62人が死亡し、32人が行方不明。タイでは他に7人の死者が確認された。

 ミャンマーでは2021年2月のクーデターで国軍が実権を握り、民主派や少数民族武装勢力との間で戦闘が激化。軍政は地震後、停戦を発表したが、各地で戦闘が続いている。崩壊した建物のがれき除去は進まず、下敷きになった人々の救出活動は現在も続いている。人的被害は軍政発表より多いとの指摘もある。

 国連児童基金(ユニセフ)は630万人に緊急支援が必要としている。

 軍政によると住宅被害は6万3千棟以上。6700以上の教育施設、370の医療施設にも影響が出た。

 タイで倒壊したビルは中国とタイの企業の共同事業体が施工。鉄筋の強度や一部の壁の厚みに問題があった可能性が指摘されている。