利用率が低い大阪・関西万博のP&R用駐車場=19日、大阪市此花区

 大阪・関西万博会場への主要交通手段の一つ「パーク・アンド・ライド(P&R)」の利用が低調だ。自家用車を専用駐車場に止め、シャトルバスに乗り換える方式だが、周知不足が露呈。来場者急増が見込まれる会期後半でも利用が伸びなければ鉄道にしわ寄せが及んで駅や車内が混雑する懸念があり、主催者は危機感を募らせる。

 万博会場の人工島・夢洲の隣の舞洲にある専用駐車場は、最大6千台超の自家用車が駐車できるが、万博協会関係者は「13日の開幕直後の平日は1割も埋まっていなかったのではないか」と明かす。

 P&R用駐車場は、舞洲と、堺市(2千台分)、兵庫県尼崎市(3千台分)の計3カ所。いずれも事前予約制だが、万博協会のサイト上で示す予約状況は連日「空きあり」の表示が並ぶ。万博協会の高科淳副事務総長も「想定より利用率が低い」と認める。

 万博協会は多い時に1日22万7千人が来場すると想定。P&Rの利用が落ち込んだままだと、予約不要な中央線に乗客が集中する可能性がある。中央線は東口、P&Rは西口から入場するため、開幕日は、西口が数分で通れた時間帯も東口は約1時間かかったという。