H2Aロケット50号機の1段目(手前)と2段目(右奥)。左奥はH3ロケット=2024年9月、愛知県飛島村

 三菱重工業は25日、国産大型ロケット「H2A」の最終号機となる50号機を6月24日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。予定時刻は午前1時33分〜1時52分。6月25日〜7月31日を予備期間とした。国の「温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT―GW)」を搭載する。

 H2Aは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工が開発した2段式の液体燃料ロケットで、2001年から49機中48機(約98%)で打ち上げに成功、高い信頼性を誇った。50号機で運用を終え、国の基幹ロケットの役割は23年に導入した「H3」に引き継ぐ。

 GOSAT―GWは環境省と国立環境研究所、JAXAの共同プロジェクト。新開発のセンサーで二酸化炭素(CO2)やメタンの排出状況を広範囲に、高精度で観測する。海面水温や降水量など水の動きも捉え、台風や集中豪雨の予測に役立てる。