金の延べ棒とコイン(ゲッティ=共同)

 【ニューヨーク、東京共同】連休明け21日のニューヨーク商品取引所の金先物相場は大幅反発し、取引の中心となる6月渡しが連休前の17日と比べて96・90ドル高の1オンス=3425・30ドルで取引を終えた。中心限月の終値としての最高値を更新した。国内でも22日、金の店頭販売価格が過去最高値を更新した。

 ニューヨーク市場ではトランプ米大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長に対する批判を強める中、中央銀行の独立性が脅かされるとの懸念からドルや米国株が売られ、安全資産とされる金の逃避買いが膨らんだ。直近限月の4月渡しは97・50ドル高の3406・20ドルだった。

 地金大手の田中貴金属工業(東京)は22日、金の店頭販売価格を1グラム当たり1万7160円に設定した。国内の金小売価格の指標として初めて節目の1万7千円を超え、過去最高値を更新した。買い取り価格も1グラム当たり1万6990円と過去最高値を付けた。