「新茶初取引」で最高値を付けたお茶=18日午前、静岡市

 新茶シーズンの到来を告げる「新茶初取引」が18日、静岡市葵区の静岡茶市場で開かれ、同市清水区で生産された機械製法のお茶が1キロ当たり約88万円の最高値を付けた。関係者によると、今年に入ってから、降水量が少ないものの、茶葉の生育はおおむね順調だという。茶摘み作業は5月上旬にも最盛期を迎える。

 午前7時ごろに取引開始のベルが鳴ると、農協の関係者や茶商が一斉に交渉を開始し、取引成立を表す手拍子が鳴り響いた。

 最高値の新茶を買い取った同市の製茶問屋社長和田夏樹さん(38)は「末広がりで縁起の良い88万円をつけた。山間地特有の自然で清らかな香りだった」と評価した。

 初取引は近年、高気温が続き、茶葉の生育が早まったことなどから徐々に早くなっているという。昨年の最高値は、同市清水区で生産された機械製法の茶で、1キロ当たり約111万1111円だった。

 茶市場によると、18日午前8時時点で県内茶の取引量は4728キロ。1キロ当たりの平均単価は2098円だった。