【ワシントン共同】トランプ米政権が国防総省副報道官に起用したキングスリー・ウィルソン氏が、過去の交流サイト(SNS)での過激な投稿内容を巡り「白人主義者」(米メディア)で不適任だと疑念を呼んでいる。黒人少年を撃った白人男性を過度に擁護するような主張をしたほか、ロシアのプーチン大統領にも敬意を表していた。
対外発信で重責を担うポストにウィルソン氏が就任したことで、差別助長につながらないかどうか懸念が強まる可能性もある。国防総省はバイデン前政権が重視した多様性・公平性・包括性(DEI)推進の取り組みを転換し、米軍制服組トップだった黒人のブラウン統合参謀本部議長も解任された。
NBCテレビによると、ウィルソン氏は20代後半で女性。2023年に中西部ミズーリ州で16歳の黒人少年が家を間違え、頭を撃たれて重傷を負った事件で、加害者の白人男性が人種差別主義的だと批判されていたことを問題視。「キリスト教徒の白人男性は米国で最も悪者扱いされてきた集団だ」と訴えた。