米ニューヨークで検査を受ける、ブタの腎臓を移植したトワナ・ルーニーさん=1月(AP=共同)

 【ワシントン共同】米ニューヨーク大の医療センターは11日、遺伝子操作したブタの腎臓を移植した50代女性で拒絶反応が見られるようになり、移植から130日がたった4月上旬、手術で腎臓を取り出したと明らかにした。女性は回復し、自宅に戻った。医療センターは「彼女は史上誰よりも長くブタの腎臓とともに生きた」としている。

 臓器提供者の数が患者数よりも圧倒的に少ないことが国際的に課題となっている。医療センターは「遺伝子操作したブタの臓器が人の臓器の代替になる可能性を示した」と指摘した。

 女性は腎不全で透析治療を受けており、昨年11月下旬に移植を受けた。医師らはブタ腎臓を取り出して透析治療に戻るのが最善だと判断した。