石破茂首相は13日、神戸市の川崎重工業神戸本社を訪問し、トランプ米政権による高関税政策への影響を巡り、橋本康彦社長らから聞き取りを行った。同社は二輪車などを米国に輸出している。首相は「資金繰り、雇用についても現場の声をきちんと的確に反映し、政府として適切な対応をしていきたい」と伝えた。
終了後、記者団に米関税措置を巡る日米交渉に関し「日本の輸出が米国に雇用や投資をもたらしていることをきちんと分かってもらう」と述べ、日本の貢献を理解してもらうよう努める考えを示した。
聞き取りでは、米国の製造業を強くするためには「関税措置は決して的確ではない」と指摘し、説得力を持って交渉できるよう対応策を策定すると説明。関税措置の撤廃までには「ある程度の時間はかかる」との認識も示した。
首相は阪神大震災の犠牲者らの名前を掲げた「慰霊と復興のモニュメント」(神戸市)も訪れ、献花した。同市男女共同参画センターを視察し、女性起業家らと意見交換した。
首相は12日、大阪・関西万博の開会式に出席し、神戸市内のホテルに宿泊した。